JB23 10型に「RESPONSE JET RJ40-1620」を取り付けるが…

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MINICON(赤)、MINICONαに加えて今回はRESPONSE JETを付けてみました。

JB23 10型にはRJ40-1620が対応しています。 RESPONSE JET適合表

RESPONSE JETの効果

RESPONSE JETは過給圧制御ソレノイドバルブを通るエアを一定量バイパスすることでセンサーを誤魔化し、ターボの立ち上がりを良くするというものです。


画像:http://www.siecle.co.jp/products/responsejet.html

グラフを見ると、ノーマルより早い段階でターボが効いていることが分かります。K6Aエンジンが最大トルクを発揮する3500rpmで1kg/cm2にまで達しています。

RESPONSE JETを取り付ける

以下はシエクルの説明通りの配管

過給圧制御ソレノイドバルブに繋がっている管を探します。画像の赤丸あたりにあります。作業時に邪魔になるのでクーラントのリザーバータンクを取り外します。

この2本の管にレスポンスジェットをかまします。純正の管は非常にキツく取り外しに苦労します。

レスポンスジェットに付属しているホースを適切な長さで4等分にして、付属の3又に差し込んでいきます。

シエクルの取説通りの配管ではダメ

上記の配管方法ではブーストアップ効果は低いか全くありません。K-Productsによると次の配管方法を試してみてねとのこと。

過給機ソレノイドバルブをバイパス。チャンバーウェストコントロールバルブの手前の配管とエアクリーナー側の配管の間にレスポンスジェットを入れる。
レスポンスジェットの正しい配管方法
過給機ソレノイドバルブを完全にバイパスし、直接レスポンスジェットで繋げてしまうというものです。施術後のブースト圧はアクチュエーターに依存するようです。そこでアクチュエーターのバネを強化する定番チューンと併用すれば1.0オーバーもできるそうですが、ノーマルエンジンにこれ以上手を加えたらエンジンの寿命が縮まるのでここまでにしておきます。

上記の配管方法でノーマルブースト0.75から1.0まで上がるようになりました。また、ブースト圧が上がるタイミングも早くなり、シエクルの説明通りの挙動です。

そもそもレスポンスジェットをかます必要はあるのか?

当初のレスポンスジェットの目的は過給機ソレノイドバルブによるアクチュエータの操作をエアをある程度バイパスさせることで挙動を変えるというものでした。"ジェット"と呼ばれるφ16mmとφ20mmのドーナツでエアのバイパス具合を調整し、ブーストのかかり具合の調整を可能にしていました。

しかし、レスポンスジェットの効果が発揮されない車両があり、K-Productsでは「効果が無かった場合」の配管方法を製品の同梱プリントで公開する始末。その配管方法は上に書きましたが、ソレノイドバルブを完全にバイパスしてしまうという方法です。これは当初の意図とは違いますね。

そこで思いました。ソレノイドバルブを完全にバイパス(無効化)するんじゃレスポンスジェットいらなくね

検証してみた

ソレノイドバルブを殺し、レスポンスジェットも殺し、エアクリ側とアクチュエータ側の配管を直結

これで問題なくブーストが上がって何らかの不審な挙動が見られなければ、レスポンスジェットは不要ということになり、純正の配管を繋ぎ変えるだけで0円でブーストアップができるということになります。

アクセル全開で走ってみました。見づらくて申し訳ないのですが、右のブーストメーターは1kを指していて問題なくブーストアップできています。

特に不具合などはありませんし構造的に考えても致命的な不具合は無いでしょう。ブーストが過剰にかかればアクチュエータによりリリーフされます。ちなみに自分のジムニーではどんなに負荷をかけようとしても1.1kを超えません。正常にリリーフされていることが分かります。

結果:レスポンスジェットは不要

無効化してしまったソレノイドバルブの働きは何か?

ソレノイドバルブとはアクチュエーター(ブローオフバルブ)を制御してブースト圧を調整するものです。純正ブーコンというかブーストリミッターです。ソレノイドバルブを無効化してアクチュエータの制御がなくなれば、ブースト圧はアクチュエーターのバネの強さ次第となります。メーカーがコストをかけてまで付けたパーツを取っ払ってしまう時点で多少のマージンは削れてしまうかと思いますが、アクチュエーター(ブローオフバルブ)を完全に取っ払うわけではないので、それほど高リスクなチューンではないでしょう。

ミンカラを参考にアクチュエーターにバネを付けてブースト圧を無理やり上げる人が居ますが、そんなことをしなくてもソレノイドバルブを取っちまって直結すれば1k前後までは上がります。(車両によってはアクチュエーターのバネがヘタって1k未満でリリーフされてしまう場合もあるが)アクチュエータにバネを付ける方法よりもスマートな方法と言えるかもしれませんね。

まとめ

簡単にまとめるとこんな感じです。

  • レスポンスジェットは過給機ソレノイドバルブのエアをある程度バイパスさせアクチュエータの挙動を変えることでブースト圧を変える目的の製品だった
  • レスポンスジェットが効かない車両が多く確認され、K-Productsが過給機ソレノイドバルブをバイパスしてレスポンスジェットをかませとユーザーに提案
  • しかし過給機ソレノイドバルブをバイパスするんじゃそこにレスポンスジェットを入れる意味はそれほど無い

さらにざっくりいうと

レスポンスジェットの効果がない当初の製品の目的とは少し違うがソレノイドバルブを完全にバイパスさせてブーストを上げさせる売り手がレスポンスジェットは必要ないなんて言えないからとりあえずはさんどけ…というような感じでしょうか。

ブーストアップ自体は過給機ソレノイドバルブの配管を外してアクチュエータとエアクリを直結すれば純正配管で0円でできます。
レスポンスジェットは2017年1月に発売された新商品ですが、この商品もオカルト商品の仲間入りする感じでしょうかね。

レスポンスジェット購入をきっかけに配管とエンジンルームの勉強ができた辺り、10,000円は勉強代とすればコスパに見合ってるんじゃないかなと思いました。総合的には良い買い物でした。

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