IPアドレスは32bitの数値で表され、コンピュータ内部では次のように2進数で表されます。
「11000000101010000000000100000001」
2進数では人間には見づらいため32bitを8bitずつ区切り、「192.168.1.1」のように10進数に変換して表します。
ユニキャストのIPアドレスはネットワーク部とホスト部で構成されています。192.168.1.1なら
192.168.1がネットワーク部で残りがホスト部です。
IPの3つの通信方法
- ユニキャスト
- 一般的な通信方式でルーターを越えた通信が可能です。
- ブロードキャスト
- ネットワークセグメント全ホスト宛に送信する方式です。ARPなどに使用されます。
- マルチキャスト
- データを特定のグループに送信することができ、ルーター越えもできます。
ユニキャストの場合、各ホストごとにデータを作成する必要がありますが、マルチキャストなら1つのデータを送るだけでルーターが適切なホストにコピーしてくれるので効率的です。
IPアドレスのクラス
IPアドレスにはABCの3つのクラスがあります。
そのIPがどのクラスに該当するのか判断するにはまずIPアドレスを2進数に変換して頭2,3bitで判断できます。
- クラスA
- 0から始まるアドレス
10進数に直すと0~127 残り24bitがホストアドレスに割り当てられる
使用可能アドレス数: 2^24-2 = 16777214個(-2はネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除くため) - クラスB
- 10で始まるアドレス
10進数に直すと128.0.~191.255 残り16bitがホストアドレスに割り当てられる
使用可能アドレス数: 2^16-2 = 65534個 - クラスC
- 110で始まるアドレス
10進数に直すと192.0.0~223.255.255 残り8bitがホストアドレスに割り当てられる
使用可能アドレス数: 2^8-2 = 254個
特殊なアドレスとしてクラスDというのもあります。
これはマルチキャストで使用されるアドレスで2進数表記で1110で始まるアドレスです。
ホスト部は無く、全てがネットワークアドレスです。10進数表記では224.0.0.0~239.255.255.255となります。
プライベートIPアドレス
既存のIPv4の長さは32bitなのでアドレス数は2^32=約43億個しか割り当てられません。
43億個もあれば十分に感じると思いますが、ネットワーク技術が普及し続けている現在、IPv4は2011年に完全に枯渇しました。
そこで、節約方法として考えられたのがプライベートIPアドレスです。
グローバルIPアドレスと重複しないように以下の範囲がプライベートIPアドレスとして割り当てられています。
- クラスA: 10.0.0.0~10.255.255.255
- クラスB: 172.16.0.0~172.31.255.255
- クラスC: 192.168.0.0~192.168.255.255
プライベートアドレスはNAT(Network Address Translation)により、IANAから割り当てられたグローバルIPアドレスに変換しインターネットに接続します。
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