岩間流 組太刀

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合気剣は斎藤守弘によって”7つの素振り”と”5つの組太刀”と”気結びの太刀”にまとめられています。
合気杖術もまとめ上げ、”剣対杖”も編み出しては居ますが、こちらは一部内弟子にしか教えられていないためあまり知られていません。おそらく市販もされていませんしYouTubeにも転がっていません。

岩間流の組太刀

岩間流の組太刀を見てみましょう。

※16分から

1の組太刀

一見シンプルですが、奥が深いことに改めて気づきました。

打ち太刀が剣を振りかぶり切りかかってくるところ、受け太刀は一歩横に体を開きながら胴を突き刺す。
二撃目に備えて、後ろ足を前足と揃えると同時に腰のひねりで胴に突き刺した剣を切り上げ、上段に持っていく。
打太刀は腹を切られまいと剣を下し、一歩引いて正面を守る。構えの状態が守りの状態となる。
受け太刀が左足を一歩出して首か小手を切る。打太刀は前足を引き、それを受ける。
受け太刀は5の素振りの要領で、受けられた太刀を橋掛かりながら右に転じて首を切る。
最後に打太刀が一歩引いて受け太刀の剣を受けると同時に腰の回転で決めに入る。

組太刀の1は、「切りかかろうとしたところ切られそうになって最後は切りかかろうとした相手を仕留める」という約束稽古となっていますが、勝負の決め所は3か所あります。

  • 振り下ろしに合わせて、一歩左に踏み込み相手の胴を突き刺す。
  • 二撃目の一歩踏み込み小手を切る。
  • 三撃目の体を右に転じて首を切る。

これだけ決め所がありながら、約束では結局打太刀の方が剣を受けると同時に相手の胸を突き刺して勝ちます。
”切ろうとしたら自分が切られていた”そういうところに合気道を感じますね。師範の言う”合気道は勝っている稽古をするんだ”の意味がわかりました。

2の組太刀

打太刀からお互い上段に振りかぶり、足を切る。受け太刀はそれを受ける。
受け太刀はそのまま小手を切りにかかる。打ち太刀はそれを7の素振りの突きの要領で交わしながら突く。
受け太刀は一歩引いてそれを受ける。
打ち太刀は五の素振りの要領で右に転じて打ち込んでいく。受け太刀は一歩引いてそれを受けて払う。
打ち太刀は払われた勢いを殺さず7の素振りの要領で突く。受け太刀はそれを一歩引いて受ける。
最後に打ち太刀が五の素振りの要領で右に転じて打ち込んでいくのを、受け太刀が一歩引いて受けると同時に相手の胸を突く。

要点

  • 上段に構えて足を切る。相手が足を切られまいと受けたところ、小手が開くため小手を切る。
  • 剣を抑えられて払われたところ、腰の回転を使ってその払いを交わして相手を突く(7の素振り)

3の組太刀

受け太刀は相手の剣を払う。このとき相手の実力や気持ちを探る。
打ち太刀は払われた勢いを殺さずに体を転じて5の素振りの要領で切り込む。受け太刀はそれを受ける。
最後に打ち太刀が5の素振りの要領で体を転じて切り込み、受け太刀はそれを受けると同時に胸を突く。

通常は払いと同時に切り込みが入るため、受けは払いと同時に体を転じて切り込んでる訳ですね。

4の組太刀

稽古ではお互い一歩引く。打ち太刀は真向に突き、受け太刀は入り身の要領で突いて相手の剣を抑える。
打ち太刀は7の素振りの要領で抑えを交わしながら突く。受け太刀はそれを一歩引いて受ける。
最後に打ち太刀が5の素振りの要領で切りかかってくるのを受け太刀が一歩引きながら受けると同時に相手の胸を突く。

5の組太刀

打ち太刀が切りかかってくるところ、受け太刀は5の素振りの要領で体を転じて首を切りにかかる。
打ち太刀は攻撃の中途で受けに転じ、受け太刀は5の素振りの要領で体を転じて首を切りにかかる。
受け太刀はそれを一歩引いて受け、太刀取りができる距離まで剣で相手の剣を押し上げて間合いを詰める。
打ち太刀は体を転じて足を切る。受け太刀はそれを体を転じて受ける。
打ち太刀が5の素振りの要領で首を切りにかかる。受け太刀はそれを受けると同時に相手の胸を突く。

気結びの太刀

打ち太刀が振りかぶるや否や、受け太刀は右足を一歩左前に出して相手の上がる剣に合わせて剣を小手に合わせる。
打ち太刀の振り下ろしに合わせて、受け太刀は足を踏みかえ首を切り、剣をへその高さに戻す。
打ち太刀が上段に構えながら一歩引くのに合わせて、受け太刀は入り身の要領で一歩踏み込み小手に合わせる。

自分は有利な位置にありながら、剣がすいすい相手の小手や首についていくという太刀です。

合気の組太刀に共通してる所

1~5の組太刀に共通しているところは、基本動作は1の素振りの上下の動作という点が挙げられます。
首を切るのも小手を切るのも足を切るのも受けるのもすべて振りかぶって振り下ろします

しかし、守弘先生の剣と体術の理合いの説明を見ると剣で下から切り上げたり体を開きながら横に切ったりすることもあるので、1~5の組太刀では本当に基本動作しか組み込まれていなく、これを基本に応用に進む足がかりとなる存在であるということが、自分の勝手な想像ですが読み取れます。
剣術のための剣術の稽古ではなく体術のための剣術の稽古というような感じもしますが、自分にはまだわかりません。

合気の組太刀を見ると本当に基本がまとめられているんだなぁと感心します。
というのも、YouTubeにある香取神道流の演武と解説を見てみると基本的な動きと足さばきがほぼ同じで、合気剣をベースに香取神道流の動きがイメージできます。

開祖は剣術は新陰流や鹿島神道流を見て覚えたと伝えられています。
新陰流の流祖:上泉伊勢守信綱は香取神道流を習っていたとのことですし、香取神道流は鹿島神道流ともかかわりが深いようです。
なので合気剣にも香取・鹿島の太刀のエッセンスがたっぷり詰まっているのでしょうか。

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